ジャパンパラ水泳大会では大別して身体障がい、知的障がい、聴覚障がいの障がい種別で競技をおこなっています。さらに身体障がいは13のクラスに分かれ、クラス別に競技をおこなっています。参加選手は世界パラ水泳競技連盟の定めるクラス分けに基づき区分されたクラスで出場しますが、これに該当しない選手は大会独自のクラスに区分されて参加します。
ジャパンパラ水泳競技大会は、1991年から陸上競技とともに始まり、以降現在にいたるまで毎年続けて開催しています。
2003年からは国際競技団体の公認を受け、この大会から世界記録も生まれています。日本国内のトップアスリートはもちろん、海外からも選手が参加することがあります。
水泳は様々な種類の障がいのある選手が参加できる競技で、パラリンピックにおいては陸上競技に次ぐ150を超す種目数と500名を超える参加人数を誇ります。
ジャパンパラ水泳大会では大別して身体障がい、知的障がい、聴覚障がいの障がい種別で競技をおこなっています。さらに身体障がいは13のクラスに分かれ、クラス別に競技をおこなっています。参加選手は世界パラ水泳競技連盟の定めるクラス分けに基づき区分されたクラスで出場しますが、これに該当しない選手は大会独自のクラスに区分されて参加します。
視覚障がいクラスの最も重い選手(全盲から光覚まで)は、同じ条件で公平にレースをおこなうために、光を遮断した黒塗りのゴーグルを使用します。
背泳ぎのスタートのとき、障がいによってスターティンググリップを握ることが難しい選手は補助具の使用が認められています。
視覚障がいクラスの選手は泳いでいても壁の位置を視覚で確認できないため、コーチがタッピングバーで選手にタッチことで壁が近づいていることを教えます。
視覚障がいのある選手が危険なく壁とぶつからないでターンができるように、コーチが棒(タッピングバー)を使って選手に壁の位置を伝えることをタッピングと言います。レースでは1/100秒を争うシビアな戦いが繰り広げられ、タッピングをおこなうタイミングが少しずれただけでも、タイムロスにつながってしまいます。そのため、選手とコーチは日頃から練習をともにして、試合で100%の実力が発揮できるようにコンビネーションを磨いています。
水泳にはさまざまな種類、程度の障がいがある選手が参加します。水泳における肢体不自由者のクラス分けは、地上で筋力や関節がどれほど機能しているかを検査するベンチテストと、水中での泳ぐ姿勢や動作を検査するウォーターテストの両面で判断し、さらに実際に競技をする様子を検査してクラスが決定されます。障がいが水中で泳ぎ進むことにどれだけ影響を与えるかでクラス分けをしているため、陸上競技であれば、義手を使う選手と義足を使う選手が同じレースを走るというケースはありませんが、水泳では両手が欠損しているけれど下半身は正常に機能する選手と、両足が麻痺しているけれど、両手は正常に機能する選手とが、同じクラスで競技することがあります。
重力から自由になった選手たちが、残された機能を最大限に使って水中を突き進んでいく姿は、人間の限界を超える力に気づかせてくれるはずです。