ボッチャ 江崎駿選手
飛躍の16歳「目標は東京。勝負強さ発揮できる選手になりたい」
「最後まで何が起こるかわからないのがボッチャの魅力。僕も諦めないプレーを目指したい」と江崎。
拮抗した試合が見られた、今年の日本ボッチャ選手権大会本大会。なかでも幾度と強敵との接戦を演じたBC4の江崎駿(Brex)には、大きな注目が集まった。
ピンと張りつめた空気のなか始まった予選リーグの初戦で、いきなり大会3連覇中の藤井金太朗(Boccia Club Noble Wings)と対戦。だが、臆することなく、冷静な試合運びで5-2で勝利した。初戦は誰もが硬くなりがちだが、「あまり緊張はしなかった」と江崎。その後も快進撃を続け、準決勝では昨年準優勝の実力者・高田信之(サウスフィールドクルー)を、「自身初の経験」だという2度のタイブレークの末に破った。だが決勝は、昨年3位の古満渉(龍 HIROSHIMA)に1点差で敗れ、準優勝。「最後の5、6球目で詰め切れなかった」と話し、悔しがった。
昨年は本大会に出場したものの予選リーグで敗退。以降、強化を重ね、日本ボッチャ協会の強化指定選手になるまで力をつけた。10月のワールドオープンバンコク大会には日本代表として出場し、初めての国際大会を経験。そこでは、ミスをしない世界のトップ選手の戦いぶりに衝撃を受けたという。「どんな戦い方をしていくのか、本当に勉強になった。自分も成長していきたいと思った」と力強く話す。
クラスは違うが、BC2の杉村英孝(静岡ボッチャ協会)と廣瀬隆喜(Boccia Club Noble Wings)が目標の選手像だという。杉村と廣瀬によるBC2決勝はタイブレークにもつれ込む接戦となっており、「日本を代表するふたりの“勝負強さ”がすごい。僕もここぞという場面で決められる選手になりたい」と江崎。
2020年東京パラリンピック出場を見据える16歳は、先輩たちのプレーに刺激を受けながら、理想のプレーを追求していく。
(MA SPORTS)