パラスポーツ最高峰を目指す姿を追いかける最前線レポート--Next Stage--企画・取材:MA SPORTS

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2018年4月26日

ビッグイベントが目白押し! 5月の大会情報

今回は5月に各地で行われる主要大会をご紹介。競技体験できるイベントを併設する大会もあり、そのほとんどが入場無料。ぜひ生観戦し、パラスポーツをより身近に感じてみよう!

昨年の「ITU世界パラトライアスロンシリーズ横浜大会」で優勝した谷真海をはじめ、日本人選手の活躍にも期待が集まる/ⒸSatoshi TAKASAKI/JTU

5月12日(土)~13日(日)/2018 ITU世界パラトライアスロンシリーズ横浜大会
(横浜市/山下公園周辺特設会場)

世界3都市で開かれる「ITU世界パラトライアスロンシリーズ」のひとつ。アジアで唯一の開催都市・横浜は今年、大事なシリーズ初戦に位置付けられており、パラリンピックや世界選手権への出場ポイントの獲得を目指す世界のトップトライアスリートが参戦する(パラエリートの部は12日に実施)。

山下公園をスタート・フィニッシュとする特設会場で実施され、スイム(0.75㎞)・バイク(20㎞)・ラン(5㎞)で総合力を競う。スイムからバイクへ、バイクからランへと移行する課程の「トランジション」もタイムに加算されるため、いかにスムーズに次の種目につなぐかもタイム短縮のポイントになる。

障がいの種類や程度に合わせてクラス分けされており、車いすを使用する選手はバイクでは手でこぐハンドサイクル、ランではレーサーを使用することが認められている。また、下肢切断の選手は義足を装着して走り、視覚障がいの選手はレース全体を通してガイドと一緒に競技を行う。ランではガイドロープを互いに持って走り、バイクは二人乗りのタンデムを使用する。パラスポーツならではのルールや用具の工夫にも、ぜひ注目してみて。

5月14日(月)~19日(土)/第34回飯塚国際車いすテニス大会(JAPAN OPEN 2018)
(飯塚市/筑豊ハイツ・筑豊緑地テニスコート)

車いすテニスのJAPAN OPENは、国枝をはじめ今年も世界のトップ選手が集結する(写真は昨年のもの)

国際テニス連盟(ITF)公認車いすテニスツアーのグランドスラムに次ぐ、スーパーシリーズに指定されるアジアで最高レベルの大会だけあって、毎年各国から強豪が集結する。サーフェスはハードコート。

男子は、世界ランキング1位のアルフィー・ヒューイット(イギリス)や同3位の国枝慎吾をはじめ、トップ10のうち9選手がエントリー。女子は、大会6連覇を見据える上地結衣を筆頭に、台頭する日本の若手選手の活躍に期待がかかる。また、3肢以上に障がいがあるクアードも、リオパラリンピック単複金メダリストのディラン・アルコット(オーストラリア)をはじめ、世界トップランカーが出場する。群雄割拠の車いすテニス界。そのハイレベルな戦いは必見だ。

なお、今年の大会から、男子シングルス優勝者に天皇杯、女子シングルスに皇后杯が贈られる。

5月19日(土)~20日(日)/天皇杯 第46回日本車いすバスケットボール選手権大会
(調布市/武蔵野の森総合スポーツプラザ)

車いすバスケットボールのクラブチーム日本一を決める大会。8チームによるトーナメント戦が行われ、今年から優勝チームに天皇杯が授与される。

昨年の「共生スポーツ祭り」のようす

王者・宮城MAXが10連覇を狙うなか、全国から集結した精鋭チームが打倒・宮城に燃える。東京パラリンピックを目標に成長を続ける若い世代のプレーも必見だ。また、昨年から男女混成チームの出場が可能となった。選手には障がいの程度にあわせて1.0~4.5の持ち点があり、コート上の5人の持ち点は最大14.0で編成されるが、女子選手が出場する場合は最大17.0まで引き上げることができるため、より攻撃的な布陣で臨むことが可能になる。女子選手の起用とその戦術にも、ぜひ注目してみよう。

会場周辺では日本障がい者スポーツ協会主催の「共生スポーツ祭り」が同時開催される。パラリンピック競技の体験プログラムなどが行われる予定。パラスポーツに触れる絶好の機会になりそうだ。

5月24日(木)~27日(日)/2018ジャパンパラウィルチェアーラグビー競技大会
(千葉市/千葉ポートアリーナ)

日本代表の強化を図る国際親善大会で、日本(世界4位)のほか、イギリス(同5位)、スウェーデン(同6位)、フランス(同7位)が出場予定。8月の世界選手権に向けて、貴重な実戦の場となる。

日本代表を率いるのは、名将ケヴィン・オアーヘッドコーチ。2017年の就任以来、スピードのある池崎大輔やロングパスが得意な池透暢らを軸にしつつ、ラインのバリエーションを増やし、攻撃の組み立てを図っている。選手同士がタックルし、ぶつかり合う激しさやスピード感が魅力のウィルチェアーラグビーだが、実は男女混合の競技だ。日本は昨年、初の女子選手として代表に選ばれた倉橋香衣が活躍しており、相手を引きつけるクレバーな動きも見逃せない。

また、今大会の開催にあわせ、26日(土)、27日(日)に会場隣接の千葉ポートスクエア2階特設会場で、パラスポーツ応援イベント「Go! Together! ~みんな一緒に共生する未来~」が開催される。競技体験会やお笑いライブ等を開くほか、千葉の地産地消グルメを堪能できるコーナーも。家族そろっての観戦・体験を楽しんでみては?

■その他の大会情報はこちら

※日程など変更になる場合があります。

(MA SPORTS)