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2019ジャパンパラ陸上競技大会 レポート

[陸上競技]

 7月20日と21日の2日間、World Para Athletics公認 天皇陛下御即位記念2019ジャパンパラ陸上競技大会が岐阜メモリアルセンター長良川競技場で開催された。今年は11月にパラ陸上の世界選手権が開催される予定で、そこに出場するために日本パラ陸上競技連盟が設定した派遣指定記録を突破する必要がある。今大会が記録を突破する最後のチャンスということで、多くの日本選手が記録突破に挑戦した。
 また昨年に続き、海外からトップ選手がこの大会のために来日。昨年のこの大会で世界記録を更新したマルクス・レーム(ドイツ)、世界を狙う日本選手がひしめき合う女子T63クラスでは世界トップの実力を誇るマルティナ・カイローニ(イタリア)が出場するなど、大会を盛り上げた。



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会場となった岐阜メモリアルセンター長良川競技場


 女子400m(T13)では、佐々木真菜が快走し、58秒08の日本新記録を樹立した。世界選手権の派遣指定記録である58秒11をラストチャンスで上回り、歓喜の瞬間を迎えた。

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最後の最後に好記録を残して世界選手権の派遣指定記録を突破した佐々木


 男子T54クラスでは、派遣指定記録を上回った選手が複数いる種目もあり、し烈な戦いとなったが、その中で強さを発揮したのが樋口政幸だった。樋口は800m、1500m、5000mの3種目を制して、存在感を見せつけた。

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圧倒的な強さで3種目を制した樋口


 女子T63クラスでは、カイローニが100mと走り幅跳びに出場。100mでは、世界記録まであと100分の3秒となる14秒64で圧巻の走りを見せた。走り幅跳びでは、これまた世界記録まであと6cmとなる4m85を記録した。日本の兎澤朋美も意地を見せ、自身の日本記録である4m44にあと1cmとなる4m43を最後の試技で出した。

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世界トップの実力を見せつけたカイローニ


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カイローニは日本選手にとっていい目標だ(左から、兎澤、カイローニ、前川楓)


 大会の最終種目となったのがレームが出場する男子T64クラスの走り幅跳び。レームは8m級のジャンプを連発し、最後に8m38を跳んだジャンプには会場から大きな歓声が上がるほどだった。世界のトップアスリートの実力を目の当たりにし、観客からは大きな拍手が送られた。

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昨年に続き、大ジャンプで会場を沸かせたレーム