障がい問わずみんなで楽しくサッカー
中級パラスポーツ指導員 鯨井 健太
- 活動地
- 東京都
- 所属
- 東京フットボールクラブ株式会社FC東京普及部/日本スポーツ協会公認指導者・JFA公認A級U-12
Q. 現在どのような活動をしていますか?
FC東京のサッカースクールで、知的障がいのある子どもたちにサッカーを教えています。他には、小学校や特別支援学級を訪問して、サッカーの楽しさを伝える活動や、行政から依頼を受けてサッカークリニックを開催するなど、さまざまな普及活動を行っています。今後は、障がいの有無や種類に関係なく、みんなで一緒にサッカーを楽しむ「スマイルサッカー教室」を定期的に行っていく予定です。
Q. 受講のきっかけは?
もっと活動の場を広げていくには、知的障がいだけではなく、他の障がいについても詳しく学ぶ必要があると感じていました。FC東京で共に活動をしている田中も、自分と同じ気持ちでしたので一緒に受講しました。講習会では、各々の障がいの特性や関わり方を知ることができたので、知的障がいだけではなく、身体や視覚障がいなど、障がいの種類に関係無く、一緒にサッカーを楽しみたいという思いが強くなりました。スマイルサッカー教室を企画するきっかけにもなっています。
Q. 資格取得後の変化について
障がいやパラスポーツについて専門的な知識を得たことで、自分の行動に自信が持てるようになったことは大きいですね。それでも迷ったときは、講習会で学んだところを見直すなどして、立ち返るようにしています。
Q. 活動現場で感じるやりがいや喜びは何ですか?
ちょっとした変化が目にみえてわかることです。例えば、はじめは60分のサッカースクール中、グラウンドのまわりをグルグルと走っていただけの子が、20分間グランドの中でプレーに参加できたときは、うれしかったです。学校に行くことができなかった子が、サッカースクールにきて、コーチとおしゃべりをしたり、ボールと触れ合ったりしたことで、学校に行けるようになったと聞いたときも、とてもうれしかったです。でも、やっぱり一番うれしいのは、「今日のサッカーは最高だった!」と笑顔になってくれることですね。
Q. 指導現場での留意点や心がけていることはありますか?
「しからない」こと。子どもたちが問題ある行動をしたとき、まずは話を聞いてあげることを心がけています。「ダメ!」ということは簡単ですが、何かやってしまったことに対して理由があるはずなんです。そこは見逃さないようにしたいと思っています。命令口調にならないようにも気をつけています。言葉ではうまく伝えることができなくても、行動で見せて理解してもらえることもあるので、今自分はどんな行動をとるのがベストなのかを常に考えています。